今およそ5組に1組の夫婦が不妊治療をしていると言われている現代。
晩婚化にともない、妊娠・出産年齢も高齢化しました。
男性は精子の、女性は卵子の『老化現象』のため35歳をすぎると妊娠しにくい状態になることが分かっています。
その不妊の原因の約50%は男性不妊と言われているのをご存知ですか?
男性不妊とはどういう状態を指すのでしょうか?
また検査や治療は何するのでしょうか?
Contents
不妊治療・男性不妊の原因
男性不妊には先天性なものと後天性のものがあります。
先天性の男性不妊
様々な遺伝的要因や発育段階で受けた影響で、性機能不全になるものです。
性機能不全とは性的欲求や性的興奮とその最高潮などが、減退・欠如する状態をいいます。
勃起障害(ED、勃起の状態や持続時間が不十分で性行為が行えない又は不十分な状態)、早漏(射精が早期に生じ、性行為に満足を得られない)、オルガスムス障害・遅漏(オルガスムスに達ない、又は時間がかかりすぎ、射精困難で満足が得られない)等があります。
後天性の男性不妊
後天性の男性不妊の原因は、ストレス、アルコール、喫煙、肥満・糖尿病、病気や薬の影響、精巣の損傷もしくは機能障害、精子の産出あるいは射精に関するトラブルなど様々なものが考えられます。
不妊治療・男性不妊の種類
造精機能障害
精子を作る機能が低下する状態のことを指し、男性の不妊原因の約8割を占めると言われています。診断は精液検査で行います。
採取した精液を顕微鏡で観察し、量、濃度、運動率などを測定します。
基準値は世界保健機構(WHO、2010年)によって定められていますが、あくまでも参考値であり基準値を下回ったら子供ができないというわけではありません。
精液所見はストレスや睡眠不足などでも左右しますので複数回行うことを勧めています。
乏精子症 | 精子濃度が低い |
精子無力症 | 精子運動率が低い |
精子不動症 | 精子の運動率が0%の場合 |
精子奇形症 | 奇形精子が高い |
濃精液症 | 白血球が多い |
無精液症 | 精液が作られない |
無精子症 | 精液中に精子がない |
無精子症は染色体異常によるものと、よらないものがあります。
染色体異常の無精子症の場合
「クラインフェルター症候群」などの原因があります。
染色体異常ではない無精子症の場合
1閉塞性無精子症
精子が精巣(睾丸)でつくられているのに、その輸送経路である精管に原因があって無精子症になっている(精管通過障害)。
2非閉塞性無精子症
輸送通路に閉塞はなく、もともと精巣で精子がほとんどつくられていない。
のどちらなのか、検査します。
検査は、精巣生検や精管精嚢造影検査を行います。
その結果、1であるなら精管通過障害の治療が必要です。
その他の男性不妊の種類
精索静脈瘤 | 陰嚢内の温度が上がる等から精巣の発育不全などを発症し、精子形成に悪影響を与える |
停留精巣 | 精巣が陰嚢内に下降しない |
先天性精管欠損 | 生まれつき精管が備わっておらず、精子は精巣内に閉じこめられている |
逆行性射精 | 精液が尿道に送られずに膀胱に逆行する |
勃起不全(ED) | 性交時に十分な勃起が得られない、あるいは十分な勃起が維持できない、満足な性交が行えない |
膣内射精障害 | 膣内で射精することが困難 |
精子の形成障害 | 抗がん剤投与や放射線治療を行った影響で起こる 脳から分泌されるホルモンの異常による |
不妊治療・男性不妊の検査
精液検査 | 精液中の精子の数や運動精子の数(運動率)を調べます。その日の体調によって変動が大きいので、複数回検査をする場合もあります。 |
染色体検査 | 採血により染色体異常を調べます。 |
ホルモン検査 | 精巣の機能を調べます。(FSH、LH、テストステロン) |
抗精子抗体 | 精子に対する抗体が血液中にあるか調べます。 |
Y染色体検査 | Y染色体について詳しく調べます。Y染色体上の無精子症関連領域の遺伝的欠失について調べます。 |
AMH(アンチミューラリアホルモン)検査 | 男性不妊にかかわる生殖細胞の指標となると思われるホルモンを調べます。 |
精巣超音波検査 | 精索静脈瘤の有無などを調べます。 |
不妊治療・男性不妊の精子のためにおすすめなこと
精子の状態をよくするために以下のことがおすすめされています。
禁煙 | 喫煙が生殖機能に及ぼすマイナスの影響については、これまで多くの報告がなされています。喫煙は勃起不全(ED)の原因にもなります。 |
ブリーフよりトランクスを | 精巣付近の温度が高いと精巣の機能が衰えてしまいます。下着は体温がこもるブリーフよりも、風通しの良いトランクスがおすすめです。 |
サウナ・長風呂は控える | 高温のサウナは精巣を熱にさらすことになります。 |
ノートパソコンを膝に乗せない | パソコンは熱を放出します。膝にのせて作業をしていると、その熱が下半身に伝わって、精巣の温度が上がってしまうので、要注意です。 |
禁欲しすぎない | 禁欲期間が長すぎると精子の運動率が低下するうえ、精子のDNA損傷率も高くなる傾向があります。精子の生存期間はおよそ3日ですので、それ以上ためると、死滅精子(非運動精子)が増えてしまいます。 |
不妊治療・男性不妊の治療
精子を育てる薬の投与 | 軽い乏精子症や精子無力症、精子奇形症の場合は、薬によって精子を活性化、つまり元気にすることが可能です。 |
低位結紮術 | 精索静脈瘤の手術法の一つとして、低位結紮術を行います。鼠径部を2cmほど切開し、顕微鏡を使って精索の中の静脈を結び、こぶを解消する方法です。 |
精路再建術 | 精管のふさがっている部分を除いてつなぎ精路を通す顕微鏡手術です。手術後、精路が回復すれば精子が通過するようになり、女性側に問題がなければ自然妊娠も可能になります。 |
Micro-TESE(マイクロテセ) | 顕微鏡下精索精子採取術と呼ばれる手術で、主に非閉塞性無精子症の方を対象に行います。 精巣を切開し、手術用顕微鏡下で精巣組織を観察し、よりよい状態の精細管を選別して採取する方法です。 採取した精細管を細かく刻み、精子を見つけ出します。 |
simple TESE(シンプルテセ) | 閉塞性無精子症の場合、運動精子が多量に見つかることが多く、切開から縫合まで手術時間は10分程度ですみます。 |
精子の状態により
人工授精・体外受精・顕微授精
へと進みます。
精液中に精子がいない無精子症の方は、かつては妊娠が望めませんでしたが、現在は精巣内精子採取術(TESE テセ)による精巣精子使用の顕微授精で、妊娠の可能性が広がっています。
男性不妊の手術に対して不妊治療費助成金があります
厚生労働省が行っている、助成制度をご存知ですか?
これは厚生労働省が行っている特定不妊治療費助成事業で、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な医療費がかかる、体外受精・顕微授精に要する費用の一部を助成する制度です。
一回につき15万円(初回は30万円)の助成金を受け取ることができます。
以前は女性の治療に対してのみでしたが、男性の治療(精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術)に対しても助成されるように拡大されました。
他にも不妊治療に関する助成金があります。
詳しくはこちらの記事を読んでみてくださいね。
不妊治療・男性不妊専門クリニックについて
敷居の高い、不妊治療。
男性は特にそう感じる方が多いと思います。
そんな中、まだまだクリニックは少ないですが、男性不妊専門クリニックがあるというのは心強いですね。
女性にとっても敷居が高いクリニックですが、
女性の場合、産院と不妊治療外来が同じ病院内の場合、妊婦さんに会うのが辛い、という場合も多いと思います。
そんな中、不妊治療専門院であれば、すべての患者さんが不妊治療を頑張っている立場なので
と勇気付けられたり、気持ち的に楽に通えるんじゃないかなと思います。
男性にとっても、女性にとっても、配慮された病院は通いやすいですね。
また、スマートフォンを用い自宅で精液検査ができる簡易キットなども販売されているそうです。
気軽に自宅でできて、精神的負担が軽くなり嬉しいですね。
不妊治療の勉強会に夫婦で行ってみた
不妊治療は女性であっても男性であっても、最初はとてもハードルが高いもの。
わたしは夫を誘って、不妊治療の勉強会に何度も参加しました。
1日でも早く治療をはじめた方がいいこと。
加齢とともに妊娠しづらくなること。
どんな治療方法があるのか、費用など。
色々教えてもらえて、治療を頑張ろうと思えました。
その場には同じく不妊で悩んでいるカップルが多くいて、わたしたちだけじゃないと思えたのもよかったですね。
不妊治療は時間との戦い
不妊治療は数年におよぶ場合もある、とても大変なもの。
一方、時間とともに精子・卵子ともに、加齢により妊娠しづらくなり、時間との戦いの部分もあります。
漠然とした不安を抱えていた方が、知識を得たことで
病院に行ってみよう。不妊治療頑張ってみよう。
そう感じてもらえたら幸いです。
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こんにちは。
サイト管理人の
ハートサポーターともみんです。
私は長年ネガティブな自分に思い悩み
数回に及ぶうつ病や自殺未遂
離婚危機も経験し
どん底の人生を生きてきました。
そして自己嫌悪が過去最高になったとき
このままじゃ嫌だ!!
変わりたい!!
とがむしゃらに自分を変えていった結果
別人のような性格に
生まれ変わることができました。
前向きに生きられるようになった私は今
過去の私のように苦しんでいる人を救いたいと
みんなの心を前向きにするお手伝いをしています。
19歳からの39歳までの間私は
うつ病・引きこもり
自殺未遂・離婚危機
不妊治療・子育てなどをはじめ
様々な苦しみを通して
変わりたいのに
変わる方法がわからない…
大嫌いな自分を
どうしていいかわからない…
そんなもどかしい時間を
20年も過ごしました。
その経験があったから
ちょっとした知識を知っているだけで
こんなにも生きやすくなるんだ。
知らないがゆえに
遠回りしたり
効果がないことをしてしまったり
無駄な時間を過ごしてしまうんだ。
知っているか
知らないか
で人生が大きく変わっていくんだ。
それほど
知識の差は大きいものなんだ。
と学ぶことができました。
自分が知らなかったゆえに
苦しんだような時間を
皆さんには
過ごしてほしくない。
私が知っていることであれば
皆さんにお伝えしていきたい。
そんな気持ちで私が今まで培ってきた知識を
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